理事長?学長室から2025

No.45万博体育3.0手机版7年12月1日発行

はじめに

 早いもので2025年も残すところあと1か月となりました。今年は、本学にとって創基80周年の記念すべき年でした。これまで様々な関連イベント?企画などを行ってきましたが、この度、記念事業の一環として、「アウトドアクロック」を広場「らてす」に設置しました(写真1,2)。教育研究棟や附属病院を利用する学生、教職員、患者さんの利便性に加え、記念モニュメントとしてのデザイン性にも優れたものとなりました。このアウトドアクロックは、創基80周年への寄付金により設置されたものです。あらためて、ご寄付いただいた多くの方々に心より感謝申し上げます。
 「理事長?学長室から2025」No.45をお届けします。
 

1.「創薬研究開発特別講座記念講演会」を開催しました

  11月10日、本学記念ホールにおいて、「創薬研究開発特別講座記念講演会」を開催しました(図1)。本年3月に発売された新たな抗悪性腫瘍薬「ダトロウェイ®」(第一三共(株))の開発者である濱田洋文先生を特別教授として、「創薬研究開発特別講座」が10月1日付けで設置されました(「理事長?学長室から」No.43参照)。
 本講演会ではそれを記念して、濱田先生に「免疫医薬:将来の創薬に向けて ~ダトロウェイ®承認までの道筋~」と題してご講演いただきました(写真3)。また、附属研究連携機構長の本望 修教授(神経再生医療学部門)には「ステミラック注®の実用化」をテーマにお話いただきました(写真4)。座長は一宮慎吾教授(免疫制御医学部門、研究連携推進機構副機構長)に務めていただきました(写真5)。
 講師のお二人には、新薬開発に至るまでの険しい道のり、そして研究継続や企業等との関係におけるご苦労について熱く語っていただきました。聴講した研究者や万博体育3.0手机版生にとっては大変興味深く、また大いに参考になるお話だったと思います。
 濱田先生ならびに本望教授には、今後も引き続き、本学の研究活動の牽引車、そしてロールモデルとして、若手研究者をご指導いただきたいと存じます。

2.DXイベント2025(SAPMED-X)を開催しました

 11月13日、14日の両日、「DXイベント2025」がオンラインで開催されました。本学図書館2Fラウンジ内に設置した特設スタジオからの配信となりました(写真6)。
 Day1では、学長の開会の挨拶に続いて、片寄保健医療学部長(DX推進室長)から「本学DX&AXの現在地とこれから」と題した講演があり、その中で本学におけるDX推進のスキームである「SAPMED-X(サプメドクロス)」についての提示がありました(写真7)。
 次に、小山講師(医療DX部門長)の座長により、「札医の医療DX!事例紹介Part1」として、小山先生、数馬教授(集中治療医学講座)、廣田准教授(DX開発部門長)、金井係長(情報推進室)によるプレゼンテーションがありました(写真8)。
 Day2では、大西教授(総合情報センター長)の座長により、「札医の医療DX!事例紹介Part2」として、吉田主事(学務課)、河本主任(病院課)、南葉主任(研究支援課)、原田主査(総務課)によるプレゼンテーションがありました(写真9)。
 各演者のプレゼンからは、片寄教授をリーダーとして精力的に進められている本学のDXの状況が生き生きと伝わってきました。本イベントの企画?運営には、教員と事務局職員が一体となって意欲的に携わっていただき、まさに「教職協働」が実現していることに感銘を受けました(写真10)。本イベントを契機として、全学的なDX、すなわちSAPMED-Xが着実かつスピード感をもって展開されていくことを願っています。 

3.中国佳木斯大学の姜 雨微先生が国際交流研究者として来学されました

 11月12日~27日の期間で、中国佳木斯(ジャムス)大学教員の姜 雨微(ジャン ユウェイ)先生が来学されました。姜先生は看護師で、脳性麻痺児のリハビリテーション?教育などを研究テーマにされています。今回、保健医療学部看護学科の今野学科長が受け入れ責任者となり、地域看護に関しては平野教授、精神看護に関しては澤田教授に研修を担当していただきました。11月13日には学長室に表敬訪問に来られました(写真11-13)。
 本学と佳木斯大学は、2008年以来、学術交流協定を締結しており、これまで保健医療学部理学療法学科、作業療法学科、看護学科を中心に研究者の交流を活発に行っています。今後も、海外の協定締結校との交流活動を積極的に推進していきたいと思います。
 

おわりに

 今年は、創基80周年のほかにも、上で述べたような、研究推進やDX推進に関する組織や枠組みが構築されるなど、本学の未来への発展に向けて意義深い1年であったと言えます。一方、附属病院の収支改善に向けても良い兆しが見えてきています。この流れを維持して、来るべき2026年が本学にとって更なる充実と発展の年となり、全ての教職員や学生の皆さんにとって良い年となることを祈っています。