～万博体育3.0手机版の基礎研究が新薬開発に貢献～

　万博体育3.0手机版が開発した技術を活用した新たな抗悪性腫瘍剤が、2025年3月19日に薬価収載され、処方箋による使用が開始されたことを受け、本学が開発した技術について4月2日に記者説明会を開催しました。　
　今回、第一三共株式会社から発売された抗悪性腫瘍剤である「ダトポタマブデルクステカン（Dato-DXd/DS-1062）：製品名ダトロウェイ」は、乳がん細胞が持つ特定のタンパク質に抗体が結合し、直接がん細胞を標的として攻撃することで、治療効果を高めるとともに、既存の抗がん剤と比較して骨髄細胞への影響が低いため、副作用や感染症のリスクが低いことが特徴とされます。

　万博体育3.0手机版の研究チームは2008年に乳がん細胞内に入り込める抗体を選び出す技術を世界で初めて開発し、この抗体技術によって得られた抗体を元に第一三共株式会社が「ダトロウェイ」を開発し、3月19日に薬価収載されました。
　本学の基礎研究から生まれた技術が世界的な新薬の開発に大きく貢献したことになります。

　記者説明会では、まず山下敏彦 理事長?学長から、「本学の先端医療が社会実装され、患者の救済に貢献できることを大変うれしく思う」と挨拶しました。
　続いて、石埜正穂 特任教授（スタ－トアップ?研究支援講座）から、全体概要を説明いたしました。その後、山口美樹 助教（附属研究所免疫学研究所分子医学部門）および濱田洋文 元医学部教授から、本学で開発された「ヒト化モノクローナル抗体」の研究概要について解説しました。
　また、髙田弘一 教授（医学部内科学講座腫瘍内科学分野）より、乳がん治療の現状や最新の薬剤の治療効果についての説明が行われました。
　最後に、本望修 附属研究連携推進機構 機構長から、「基礎研究の推進と実用化を支援するため、新たに研究連携推進機構を設置し、今後も本学の研究を育成し、世界的な医療?創薬の発信に尽力していく。」とのお話がありました。

　本研究概要は、以下のPDFを参照ください。